【4月1日 AFP】アルペンスキー女子回転の現五輪女王ペトラ・ブルホバ(スロバキア)が、膝のけがからの回復が長引いている中で、イタリア人指導者のマウロ・ピニ氏との師弟関係を解消したと、陣営が31日に明らかにした。

29歳のブルホバは、2024年1月のW杯大回転で膝の靱帯(じんたい)を断裂して以降、戦列を離れている。

陣営は声明で、「われわれはヘッドコーチのマウロ・ピニ氏と相互合意の上で袂(たもと)を分かつことにした。これで彼は制限なく名コーチとしてのキャリアを継続できる」と説明した。

また、ブルホバの回復が遅れている理由は、軟骨の問題に加えて「いくつかの誤った判断」によって膝に再度メスを入れることを余儀なくされたためだと補足。これにより「残念ながらペトラの回復と競技復帰への夢は、この困難な旅のほぼ振り出しに戻ってしまった」と述べた。

2022年北京冬季五輪の女子回転でブルホバを金メダルに導いた実績を持つピニ氏は、同選手に「決して諦めるな」とエールを送るとともに、「彼女が適切な治療を受け、外部から重圧をかけられることなく、完全に回復するための必要な時間が十分に与えられることが重要だ」と強調した。

2019年に行われたスウェーデン・オーレ大会の大回転をはじめ、世界選手権で六つのメダルを獲得しているブルホバは以前、2026年に開催されるミラノ・コルティナダンペッツォ冬季五輪でタイトル連覇を目指したいと話していた。(c)AFP