ハマス指導者にガザ退去・武装解除を要求 イスラエル首相
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【3月31日 AFP】イスラエルのベンヤミン・ネタニヤフ首相は30日、ハマスの指導者にパレスチナ自治区ガザ地区を離れることを認める見返りに、武装解除を求める考えを示した。
ネタニヤフ氏は閣議で、人質解放のための外交努力を政府は行っていないとの国内での批判に反論し、再開したハマスに対する軍事的圧力が効果を上げていると主張。「われわれは戦火の中で交渉している」とし、ハマス内で「亀裂が見え始めている」と強調した。
その上で、「最終段階」で「ハマスは武器を放棄し、その指導者たちは退去を許される」と述べた。
ハマスはガザの行政権を放棄する意向を示しているが、武器については「譲れない一線」だと警告している。
エジプト、カタール、米国は再び停戦を仲介し、ガザになお拘束されている人質の解放を実現させようとしている。
ハマス幹部は29日、仲介国が提案した新たな停戦案を承認し、イスラエルに支持を求めたと述べた。
これに対し、イスラエル首相府は提案を受け取ったことを確認した上で、イスラエルが対案を提出したことを明らかにした。
一方、ガザの民間防衛機関によると、イスラエル軍は南部ハンユニスで、避難民の家とテントを空爆。子ども5人を含む少なくとも8人が死亡した。空爆はイスラム教の断食月ラマダンの終了を祝う祭り、イード・アル・フィトルの初日に行われた。
親族の子どもを失ったサマ・ダリズさん(38)は、「こんなイードがあるなんて信じられない」とAFPに語った。亡くなった子どもはイードのために両親に新しい服を買ってもらったばかりで、テントで寝ている間に爆撃されたという。
イスラエルは18日にガザへの本格的な爆撃を再開し、その後、地上作戦を開始。これによりハマスとの約2か月間の停戦は終わった。(c)AFP/Jay Deshmukh