慶尚南道山清・河東で続く山火事6日目の26日、満開の桜の向こうでヘリが鎮火作業を進めている(c)news1
慶尚南道山清・河東で続く山火事6日目の26日、満開の桜の向こうでヘリが鎮火作業を進めている(c)news1

【03月28日 KOREA WAVE】韓国・慶尚地域で発生した大規模な山火事が、春の風物詩である全国の花祭りに深刻な影響を及ぼしている。人的・財産的被害に加え、観光イベントの中止や縮小が相次ぎ、地域経済にも大きな影響が出ている。

特に観光ピークを迎えるはずだった慶尚地方では、多くの名所が封鎖状態にある。義城では千年の歴史を持つ孤雲寺が全焼。安東では世界文化遺産の河回村や屏山書院周辺に火災が広がり、観光が困難になっている。江原道の海岸トレッキングコースは一部区間で立入禁止。釜山や蔚山でも山火事が文化財に迫り、寺院の収蔵物は博物館に緊急移送された。

この影響で、義城山茱萸花祭りや河東桜祭りなど複数のイベントが中止された。山清の特産物大祭や芝桜祭り、蔚州の桜祭りなども中止または大幅に縮小されている。被災地以外でも追悼の意を込め、京畿道利川の花祭りが縮小開催となる。

韓国観光公社は、旅行者の安全確保のため山火事情報のリアルタイム提供や観光自粛を呼びかけると同時に、観光回復支援策の実施を表明している。被災地の観光地情報の発信や、自転車ツアーの導入、デジタル観光住民証の特典地支援など、段階的な復興施策を進める構えだ。

(c)news1/KOREA WAVE/AFPBB News