米船舶、フーシ派攻撃恐れアフリカ回り・コスト高に ウォルツ補佐官
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【3月24日 AFP】米国のマイク・ウォルツ大統領補佐官(国家安全保障担当)は23日、通常は紅海ルートを通る米国籍船舶の4分の3が、イエメンの親イラン武装組織フーシ派の攻撃を警戒し、コスト高のアフリカ南端を回るルートへの迂回(うかい)を余儀なくされているとの認識を示した。
ウォルツ氏はCBSテレビの番組「フェイス・ザ・ネーション」で、「現在、米国籍の船舶の75%がスエズ運河ではなく、アフリカ南端沖を経由せざるを得なくなっている」と指摘。「わが国の駆逐艦1隻が最後にあの海域(紅海)を航行した際には、23回も攻撃を受けた」と述べた。
海運情報分析のLSEGシッピングリサーチによると、欧州とアジアを結ぶ航路の場合、喜望峰を回るアフリカ迂回ルートはスエズ運河経由に比べて所要日数は2倍に、費用は約100万ドル(約1億5000万円)増しとなる。
一方、ウォルツ氏は、ドナルド・トランプ大統領が1月に政権復帰して以来初となるフーシ派に対する米軍の空爆について、ミサイル運用の責任者をはじめ「フーシ派の主要な指導者」を排除したと説明。「われわれは彼らの本部を攻撃した。通信設備、兵器工場、さらには一部の水上ドローン製造施設も攻撃した」と語った。(c)AFP