イスラエル人入植者、牧羊装いヨルダン川西岸の土地強奪 報告書
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【3月22日 AFP】イスラエルの入植活動を監視するNGO「ピース・ナウ」と「ケレム・ナボット」は、イスラエル人入植者は近年、牧羊拠点の設置を通じてパレスチナ自治区ヨルダン川西岸の土地の14%を奪っているとの報告書を発表した。
「悪しきサマリア人」と題する報告書は、入植者が過去3年間に奪った全ての土地の70%は「牧羊活動を装って」奪ったものだと指摘。
イスラエルが1967年から占領している西岸の入植者について、牧畜を通じてパレスチナ人の農地に進出し、パレスチナ人に対して徐々に土地への立ち入りを禁じているとしている。
また、入植者はパレスチナ人を追い出すため、「イスラエルの政府と軍の支援を受けて」嫌がらせや脅迫、暴力などを行っているとし、2022年以降、西岸全域でパレスチナ人の牧羊コミュニティー60以上がこのような方法で土地を追われたと報告している。
こうした被害の圧倒的多数は、1990年のオスロ合意でイスラエルの完全支配下となったC地区に集中している。
イスラエルの閣僚を含む極右政治家らはここ数か月、友好的なドナルド・トランプ米政権を利用して、2025年内にヨルダン川西岸の一部または全部を併合することを提案している。(c)AFP