ジョージ・フォアマン氏が死去 ボクシング元世界ヘビー級王者
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【3月22日 AFP】(更新)ボクシング、元世界ヘビー級王者のジョージ・フォアマン氏が76歳で死去した。21日、家族が発表した。現役時代の1974年に行われたモハメド・アリとの名勝負「キンシャサの奇跡」は、ボクシングを象徴するものとなっている。
フォアマン氏の家族はインスタグラムに「深い悲しみとともに、私たちの愛するジョージ・エドワード・フォアマン・シニアが、2025年3月21日、愛する人たちに囲まれて安らかに旅立ったことをお知らせします」と記した。
1968年に行われたメキシコ五輪で、当時19歳のフォアマンはヘビー級の金メダルを獲得。193センチの長身で「ビッグ・ジョージ」と呼ばれ、当時の主なベビー級選手の誰よりも体格と強さで勝っていたほか、フットワークも軽かった。
プロ転向後にランクを一気に駆け上がると、ヘビー級王者ジョー・フレージャーとのタイトルマッチの挑戦権を獲得し、2ラウンドKO勝ちを収めた。
3度目のタイトル防衛戦となった1974年10月のアリとのファイトまで、フォアマンはプロ戦績40戦無敗を誇っていた。それまで判定で勝利したのは3試合のみで、スタミナをつけることを必要としなかったが、アリの「ロープ・ア・ドープ」戦法で消耗させられ、「ジャングルの決闘」と呼ばれたこの一戦は8ラウンドKO負けを喫した。
その後、28歳で引退して聖職者となったフォアマンは、10年後に現役復帰を表明した際にはかつてのアフロヘアから丸刈りになり、引き締まっていた体もたるんでいた。しかし、それは注目を集めるための手だてだったようで、後にユースセンターのために稼ぐ必要があったと記している。
1994年11月には、イベンダー・ホリフィールドをヘビー級王座から引きずり下ろしたマイケル・モーラーと対戦。20年と6日前にアリと対戦したときと同じショーツをはいていたフォアマンは、劣勢の展開から10ラウンド目にモーラーの顎を捉えてKO勝ちを収め、45歳299日で史上最年長(当時)のヘビー級世界王者となった。
プロ通算戦績は81戦76勝(68KO)を記録した。(c)AFP