エディー・ジョーダン氏死去 元F1チームオーナー
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【3月21日 AFP】フォーミュラワン(F1、F1世界選手権)の元チームオーナーで、悪性の前立腺がんと闘っていたエディー・ジョーダン氏が20日、76歳で死去した。同氏は昨年12月、膀胱(ぼうこう)および前立腺のがんが脊椎と骨盤に転移していることを公表していた。
ジョーダン氏の家族は、「元F1のチームオーナー、テレビ解説者、起業家であるエディー・ジョーダンOBEの死去を深い悲しみとともにお知らせする」との声明を発表した。
アイルランド・ダブリン出身で、カリスマ的な人物として知られたジョーダン氏は、レーサーのキャリアを経てチームオーナーに転身し、F1界の厳しい競争の中でプライベートチームのオーナーとしては数少ない成功を収めた。
ジョーダン氏が創設した「ジョーダン・グランプリ」は、1991年にF1デビューを果たし、15年間で4回のGP制覇を記録した。
またジョーダン氏は、1991年シーズンのベルギーGPで、ドイツ人ドライバーのミハエル・シューマッハにF1デビューの機会を与えた。その後、同選手はキャリアで通算7度の選手権制覇を成し遂げており、この偉業に肩を並べているのは2020年のルイス・ハミルトンのみとなっている。
1998年シーズンのベルギーGPでは、英国人ドライバーのデイモン・ヒルらを擁してワンツーフィニッシュを成し遂げ、これがチームにとって最高成績となった。1999年シーズンにはハインツ・ハラルド・フレンツェンがレースを制するなどし、一時はタイトル争いにも加わった。
ジョーダン氏は2005年にチームを売却し、現在はアストンマーティンがその後継チームとなっている。チームの売却後は、テレビ解説者として活躍していた。
若手時代にはアイルランドのカート選手権で成功を収め、フォーミュラ・フォード、フォーミュラ2(F2、FIA F2選手権)フォーミュラ3(F3、FIA F3選手権)のほか、ルマン24時間耐久レースにも出場した。(c)AFP