【3月21日 AFP】国際オリンピック委員会(IOC)の会長選が20日に行われ、ジンバブエのスポーツ相を務めるカースティ・コベントリー氏(41)が、女性およびアフリカ出身者では史上初にして最年少での当選を果たし、「特別な瞬間」だと述べた。

12年間の任期を終えてIOC会長を退任するトーマス・バッハ氏と親しい盟友で、競泳女子で2度の五輪メダルに輝いているコベントリー氏は、「これは、われわれが真にグローバルで多様性に開かれた組織に進化したことへの強力なシグナルである」「特別な瞬間だ。9歳の少女だった頃には、いつかここに立ってこの素晴らしい運動に恩返しをすることになるとは思ってもみなかった」と述べた。

会長選はIOCのベテランメンバーであるフアン・アントニオ・サマランチ・ジュニア氏とワールドアスレティックス(世界陸連)のセバスチャン・コー会長との三つどもえが予想されていたが、大方の予想に反して1回目の投票で決した。

コベントリー氏が有効票97のうち49票を獲得したのに対し、サマランチ・ジュニア氏は28票で2位、コー氏は屈辱的な8票で3位となった。他の候補4人はいずれも4票以下に終わった。

米ロサンゼルスで開催される2028年の夏季五輪に向けて、コベントリー氏はドナルド・トランプ米大統領との関係など大きな地政学的課題に直面しており、トランプ氏との「コミュニケーションが鍵になる」と述べた。(c)AFP