【2月23日 AFP】パレスチナ自治区ガザ地区での停戦合意に基づき、イスラム組織ハマスは22日、人質6人を解放した。一方、イスラエル側は同日予定していたパレスチナ人の釈放を延期。ベンヤミン・ネタニヤフ首相は23日早朝、ハマスが人質を引き渡す際に行う「屈辱的な儀式」を終えるまで、釈放は延期されると述べた。ハマスはこれを受け、「明白な停戦合意違反」と反発している。

先月19日の停戦発効以来、人質が解放されたのはこれで7回目。停戦の第1段階で約束されていた、生存者の人質全員が解放された。

しかし、イスラエル首相府は「人質を辱める不名誉な儀式や人質をプロパガンダに利用するなど、ハマスが違反行為を繰り返したのを考慮し、屈辱的な儀式を行わずに次の人質が解放されるのが確実になるまで、昨日(22日)予定されていたテロリストの解放を延期することを決定した」と述べた。

NGO「パレスチナ囚人クラブ」によると、イスラエルは22日、ハマスとの戦闘中にガザで拘束したパレスチナ人ら600人以上を釈放するとしていたが、同日夜になっても解放しなかった。

イスラエルでは20日、ハマスが返還した人質4人の遺体の中にシリ・ビバスさんが含まれていないことが判明し、怒りを引き起こした。

ハマスは21日夜、ビバスさんの遺体が別人と取り違えられた可能性があることを認め、改めて遺体を引き渡した。遺体はその後、ビバスさんと確認された。

停戦の第1段階は3月初めに期限を迎えるが、戦争の恒久的な終結につながる第2段階の交渉はまだ始まっていない。(c)AFP