トルコ、アディダスに罰金 ブタ革使用のスニーカーめぐり
このニュースをシェア

【2月14日 AFP】トルコの広告規制当局はドイツのスポーツ用品大手アディダスに対し、主力スニーカーの一つにブタ革が使用されていることを消費者に明示していなかったとして、約1万5000ドル(約230万円)の罰金を科した。
問題とされたのは、モデルのケンダル・ジェンナーさんやベラ・ハディッドさんが近年愛用しているアディダスのスニーカー「サンバ OG」。当局は、アディダスの宣伝が「本革製」というだけで、ブタ革製だという説明がなかったと非難している。
AFPが13日に確認した裁定によると規制当局は、広告や製品説明において「社会の大多数の宗教的感情に反する素材の使用は、明確に記載されなければならない」とし、アディダスに約230万円の罰金を科した。
アディダス側はAFPの取材に対し、罰金については言及しなかったが、ウェブサイト上の仕様を更新したことを認め、「トルコの通販サイトにおける製品説明に関する個別の通知を受け、該当製品の素材仕様を更新した」と簡潔に述べた。
イスラム教徒が多数を占める同国の宗教庁は2020年、「ブタ革やブタ毛を使用した靴や衣類の製造は許されない」との見解を発表。「ブタ革は、なめし加工や類似の処理を施しても清浄なものにはならないという見解、ほぼすべてのイスラム学者が認めている」としている。(c)AFP