【1⽉7⽇ Peopleʼs Daily】1909年9月24日、詹天佑(Zhan Tianyou)が設計した北京市と河北省(Hebei)張家口市(Zhangjiakou)を結ぶ京張鉄道が完成した。中国人自身が建設した最初の幹線鉄道だった。

 2019年12月30日に京張高速鉄道が営業運転を開始した。この路線は世界初の時速350キロのスマート高速鉄道で、有人ではあるが自動運転を実現した。中国の鉄道はゼロから出発した100年後に世界最先端のレベルに達した。

 京張高速鉄道は中国のスマート製造の典型例だ。北斗(Beidou)衛星ナビゲーションと地理情報システム(GIS)により全線が1メートル単位で管理され、部品の老朽化、路盤の沈下、信号システムの不具合の状況などがすべて把握される。

 復興号(Fuxinghao)スマート高速列車には全車両に2000以上の感知機器が据え付けられ、自らの状態を全面監視している。地勢や路線状況などに基づいて最適な運転方式を自動計算して加速や減速を行い、全行程を円滑に走行する。国際鉄道連合(UIC、International Union of Railways)は、「京張高速鉄道は鉄道業界における、人工知能(AI)の優れた導入事例だ」と評価した。

 京張高速鉄道は世界で初めて全線、全分野、全過程における総合スマート設計を実現した。鉄道建設の計画策定業務を手がける中国鉄路設計集団の呂剛(Lv Gang)副技術部長は「まずは探査や測量のデータを利用して地理のツインモデルを作成し、次に独自開発したスマートアルゴリズムを使って路線の選定と工事方法の策定を行いました」と説明した。鉄道路線の策定では効率と質が大幅に向上し、デジタルツインモデルを利用することで施工の精密な管理を実現することができ、開通後のスマート運営に使える膨大なデータも蓄積されたという。

 京張高速鉄道の列車は、北京北駅を出発してすぐに清華園トンネルに入る。このトンネルは、北京市地下鉄10号線、15号線、12号線と交差し、長距離にわたって地下鉄13号線とすぐ隣で並行し、重要な道路と7か所で、重要なライフライン地下管路と100か所余りで交差する。この難工事を進めるために、先進的な泥水バランスシールド機の「天佑」が採用された。「天佑」は掘削の状況をリアルタイムで報告する。このことで掘削の状況や各種データが可視化された。

 このシールド掘削の責任者を務めた中国鉄建十四局の趙斌(Zhao Bin)氏は、「シールド機に『天の目』を装着したようなものです。トンネルと周辺の構造物の状況を常に知ることができます。沈下誤差は2ミリ以下でした」と述べた。

 中国国家鉄路集団科学技術および情報部標準課の陳源(Chen Yuan)副課長は、「京張高速鉄道の技術面での成果はここ数年、京雄都市間鉄道、福厦高速鉄道、インドネシアのジャカルタ・バンドン高速鉄道などの重大プロジェクトに次々に応用されています。京張高速鉄道を基礎として、われわれはスマート高速鉄道技術体系を構築しました。UICにも採用され、世界のスマート鉄道建設に中国方式を提供しています」と説明した。(c)Peopleʼs Daily/AFPBB News