【11月18日 Xinhua News】中国最後のトナカイ飼育集落がある中国内モンゴル自治区根河市。「山林に住む人々」を意味するエベンキ族の若者が、広大な森でトナカイを放牧する暮らしを、先祖から受け継いでいる。

 エベンキ族の阿尤莎(アーヨウシャー)さんは、漢民族の夫と都会から帰郷し、トナカイ飼いになった。ショート動画プラットフォームに生活の様子を投稿するなど、トナカイの飼育文化を紹介し、観光客を誘致。「90後(1990年代生まれ)」夫婦が新風を吹き込んでいる。

 母親から引き継ぎトナカイを飼育するエベンキ族の覚楽・布利托天(ジュエレ・ブリトテン)さんも都会から戻ってきた一人。北京市に学び職を得ながらも、荒野が自分を呼ぶ声を常に感じていたという。冬の暮らしは厳しく、氷点下50度を下回ることもある寒さの中、膝上まで埋まる雪をかき分け、トナカイの群れを追って数キロを移動する。2時間歩いてトナカイの群れが見つかればいい方で、8時間かけて探すこともある。(c)Xinhua News/AFPBB News