【1月2日 AFP】石川県能登地方で1日、地震が発生し、これまでに6人の死亡が確認された。地震の影響で1メートルを超す津波が到達したほか、被災地では家屋が倒壊し、火災が発生した。

 米地質調査所(USGS)によると、地震は日本海に面する石川県沖で1日午後4時10分に発生した。

 気象庁はマグニチュード(M)7.6と発表。これまでに155回以上の地震が起きたという。大半はマグニチュード3以上で、強さは徐々に弱まっている。ただ2日早朝にも強い揺れが6回観測された。

 石川県の警察はAFPに対し、これまでに6人が死亡したと述べた。

 正月特番を放送していたテレビ各局は、緊急地震番組に切り替えて現地の様子を伝えた。

 輪島港(Port of Wajima)では、1.2メートル以上の津波が観測された。北海道を含むその他の地域でも、津波が到達したと報告されている。

 消防当局によると、被災地では数万人に対して避難指示が出されたと共同通信は伝えた。また防衛省によると、約1000人が基地に避難している。

 SNSでは、大きく揺れる車や建物を捉えた動画が投稿された。建物の倒壊や道路のひび割れも報告されている。

 NHKの取材に応じた高齢の男性は「このような経験は初めてで、とても怖かった。すぐに屋外に出たが、まだ地面が揺れていた」と述べた。

 X(旧ツイッター)には、倒壊した建物の映像と共に助けを求める動画が投稿された。

 輪島では、大規模火災が発生。複数の家屋を燃え、住民らは暗闇の中、避難を強いられた。映像には、毛布にくるまる人や赤ちゃんを抱く人の姿が捉えられていた。

 輪島市の消防署はAFPに、現時点では被災した家屋の数は把握できていないと話した。

 電力会社によると、北陸電力管内では約3万3500戸で停電が発生している。

 地震の報告を受けた、米国のジョー・バイデン(Joe Biden)大統領は、「必要とされるあらゆる支援を提供する用意がある」との声明を出した。

 気象庁は、今後1週間は余震に注意するよう地元住民に呼びかけている。

 原子力規制庁は、石川県志賀(Shika)町にある北陸電力の志賀原子力発電所では、地震による影響は確認されていないと発表している。(c)AFP/Hiroshi HIYAMA