【12月19日 AFP】台湾国防部(国防省)は19日、中国との非公式な境界線である台湾海峡(Taiwan Strait)の中間線を、再び中国の気球が超えたと明らかにした。気球が中間線を通過するのは今月3回目。

 中国の気球をめぐっては、今年2月に米国が、中国の偵察用だとして撃墜して以来、政治的問題となっている。

 台湾は今月に入り、中間線を越えた気球を8日に1機、17日に2機確認していた。8日の気球について邱国正(Chiu Kuo-cheng)国防部長(国防相)は、気象観測用の可能性があるとの見解を示していた。

 国防部によると、気球は18日午前9時9分(日本時間午前10時9分)に北部の港湾都市、基隆(Keelung)市から北西に約124キロの地点で確認された。中間線を越えた後の高度は高さ約4752メートルに上った。

 気球は東の方向に向かい、午前11時52分(日本時間午後0時52分)に見えなくなったという。

 台湾は来月、総統選挙を控えており、米国とともに中国の介入に警戒を強めている。(c)AFP