【12月15日 AFP】ラグビー日本代表のヘッドコーチ(HC)に就任したエディー・ジョーンズ(Eddie Jones)氏(63)は14日、都内で会見に臨み、オーストラリア代表指揮官を辞任して6週間という中で「罪悪感は何もない」と述べた。

 今年のW杯フランス大会(Rugby World Cup 2023)でワラビーズ(Wallabies、オーストラリア代表の愛称)が不本意な結果に終わり、指揮官の座を退いていたジョーンズ氏は、大会期間中に日本ラグビー協会(JRFU)との面談に臨んでいたとの臆測が豪メディアで流れていた。

 報道内容については否定し続けていたものの、13日にジョーンズ氏の日本代表HC就任が決まると、元ニュージーランド代表のソニー・ビル・ウィリアムズ(Sonny Bill Williams)が「恥ずべき人物」だと痛烈に非難するなど、南半球では強い批判の声が上がった。

 ジョーンズ氏は会見に詰めかけた報道陣に対し、自身の行動について何の後悔もないとして、「自分では納得している」とコメント。豪代表については健闘を祈ると話し、「オーストラリアに戻ってチームの変革を望んでいたので、(W杯での)結果は本当に悔しい」としながらも、「今回のプロセスに関し、罪悪感は何もない」と語った。

 また、12月に入るまでJRFUとは面談していなかったとも繰り返し強調し、W杯直前にリクルート会社とのオンライン面談に臨んだのは「日本での経験を共有する」ためだったと説明。「(批判については)誰もが自分の意見を言う権利がある」としつつ、オーストラリアのファンに謝罪する必要はないとの考えを示した。

 豪代表HCとしては、1月に就任して以降チームワースト記録となるプールステージ敗退に終わったW杯を含め9戦2勝に終わったジョーンズ氏。日本代表では「真のアイデンティティーを持つ」チームにすることが目標だと語った。

「どの競技でも素晴らしいチームというのは、どこのユニホーム着てプレーするかは関係なく、自分たちがどのようなチームであるか明確に分かるものだ」

「日本はそこを発展させる必要があると感じていて、それがこれからの主な目標の一つになる」

 ジョーンズ氏は、2027年のW杯では再び決勝トーナメントに進出することを目標に掲げ、「相手よりも速度を上回るプレーが必要だ」と述べた。(c)AFP/Andrew MCKIRDY