【6月30 AFP】クロアチア検察は29日、サッカー関連の大規模な汚職事件をめぐる裁判で虚偽の証言をしたとして、同国代表の主将ルカ・モドリッチ(Luka Modric)と元代表選手のデヤン・ロブレン(Dejan Lovren)を再び起訴した。

 両選手は2017年、クロアチア1部リーグの古巣ディナモ・ザグレブ(Dinamo Zagreb)のズドラフコ・マミッチ(Zdravko Mamic)元会長が起こした巨額の汚職事件をめぐる裁判で証人として出廷し、それぞれが同クラブから移籍した際の詳細を証言した。

 当時の裁判で、モドリッチは2008年にイングランド・プレミアリーグのトッテナム・ホットスパー(Tottenham Hotspur)へ移籍した際の詳細を、ロブレンは2010年にフランス・リーグ1のオリンピック・リヨン(Olympique Lyon)へ加入したときの詳細をそれぞれ証言した。

 両選手は2018年に偽証罪で起訴されたが、モドリッチは同年に、ロブレンは2019年にそれぞれ証拠不十分で起訴内容を取り下げられた。

 一方、マミッチ元会長は他3人とともに、職権乱用と現金1500万ユーロ(約18億7000万円、当時)及び資産150万ユーロ(約1億9000万円、当時)の収賄で有罪となった。

 クロアチア東部の街オシエク(Osijek)の検察はこの日、被告2人の誕生年のみを言及した上で「虚偽の証言を行った」と起訴を申し立てた。地元メディアはこの2人について、2012年からスペイン1部リーグのレアル・マドリード(Real Madrid)に所属するモドリッチと、現在再びリヨンでプレーしているロブレンと特定した。

 検察の発表によると、モドリッチは2017年6月13日にオシエク郡の裁判所で行われたマミッチ氏の裁判で虚偽の証言をしたとして起訴されたという。ロブレンについては、2017年9月1日の裁判について起訴された。

 クロアチアでは、偽証罪は最大禁錮5年の刑を科される可能性がある。(c)AFP