貴州省、ビッグデータ産業の質の高い発展を推進
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【6⽉23⽇ Peopleʼs Daily】中国・貴州省(Guizhou)貴陽市(Guiyang)貴安新区にある中国電信(チャイナテレコム、China Telecom)クラウドコンピューティング貴州情報パークでは、新たなデータセンター棟の建設が最終段階だ。中国電信クラウドコンピューティング貴州情報パーク運営センターの呉開明(Wu Kaiming)社長によると、同パークの年間売上高は2億元(約40億円)超だ。
貴州省は2014年、ビッグデータ産業の発展を戦略行動に採用した。それ以来、華為技術(ファーウェイ、Huawei)、騰訊(テンセント、Tencent)、中国電信などが貴安新区に11の超大型データセンターを建設した。建設中を含めれば重点データセンターは計23か所だ。
貴州省は、全国一体化コンピューティングネットワークにおける国家中枢ノード8か所の一つでもある。カルスト地形のため地質環境が安定しており、夏の平均気温はセ氏24度と涼しい。電力資源が豊富なため電気料金も割安だ。これらはいずれも、情報産業にとって有利だ。
貴州省ビッグデータ発展管理局党組の胡建華(Hu Jianhua)書記は、「2025年までに貴安クラスターデータセンターのサーバーを400万台にして1000億元(約2兆円)級の産業市場の構築を目指します」と述べた。
「東数西算(東部のデータを西部で演算処理)」のプロジェクトが始まって以降、貴州省はコンピューティングサービスの運営モデルの整備や需要と供給のマッチングに力を入れてきた。その成果の一つとして、省内企業が映像作品のレンダリング作業にサービスを提供することが増えた。
そんな会社の一つが貴州中雲データサービスだ。同社は自社開発のクラウドサービスとコンピューティングのプラットフォームにより、映画1本をレンダリングする時間を従来の100時間以上から数分に短縮した。
貴陽ビッグデータ取引所は先ごろ、データと演算処理の取引市場を育成するための「計算力資源専区」を開設した。同取引所の葉玉婷(Ye Yuting)社長によると「計算力の商品化と標準化を推進し、計算力資源の調整と協同を実現します。主に東部地域に向けて計算力の需要と供給のマッチングを精密に展開します」と述べた。
年華データ科技(Nianhua Data)は貴州省で最も早くソフトウエア技術サービスを手掛け始めた企業の一つだ。同社は近年、「データ開発ガバナンスプラットフォーム」を開発して顧客にビッグデータ技術サービスを提供するようになった。同社の王剛(Wang Gang)副社長によると、顧客は10余りの省に広がり、売上高は6年連続で増加して今年は1億5000万元(約30億円)を見込む。
2022年の貴州省のソフトウエア・情報技術サービス産業の売上高は前年比90.5%増で、規模は2015年の7.5倍に達した。同省ではソフトウエア・情報技術サービス業に分類される企業が260社余りに達した。また、同省では5G基地局が累計8万4300か所建設された。情報伝達速度の増速に伴い、貴州省では中国全国向けの情報サービスの重要拠点としての地位向上が、さらに加速している。(c)Peopleʼs Daily/AFPBB News