【6月14日 AFP】スペインサッカー連盟(RFEF)とブラジルサッカー連盟(CBF)は13日、来年3月にサンチャゴ・ベルナベウ(Santiago Bernabeu Stadium)で反人種差別の親善試合を行う予定を明らかにした。スペインサッカーをめぐっては、レアル・マドリード(Real Madrid)に所属するブラジル代表のFWビニシウス・ジュニオール(Vinicius Junior)への人種差別に批判が集まっていた。

 5月のバレンシア(Valencia CF)戦でビニシウスが相手サポーターから差別を受けた件は、世界中で怒りを呼び、ビニシウス本人も試合後「きょう、ブラジルでスペインは人種差別の国だと認識された」と強い言葉で非難していた。

 RFEFのルイス・ルビアレス(Luis Rubiales)会長は、同試合をレアルの本拠地サンチャゴ・ベルナベウで行うことを発表し、「世界最高峰の2チームが対戦するのに理想の舞台だ」と述べた。一緒に会見に臨んだCBFのエジナウド・ロドリゲス(Ednaldo Rodrigues)会長は「(試合は)『もうたくさんだ』と宣言する手段だ」と話し、「サッカーの喜びを守る機会になる。不寛容な姿勢は受け入れられない」とコメントした。

 具体的な日取りについては、スペイン代表の欧州選手権(UEFA Euro 2024)予選の結果次第でプレーオフが組み込まれる可能性があるため、未定だという。

 会見には、ブラジル出身でスペイン代表のロドリゴ(Rodrigo Moreno Machado)も出席。「両連盟による素晴らしい取り組みだと思う」と評価し、「サッカーの力を使い、差別を非難して闘うのは非常に重要だ」と話した。(c)AFP