【2月22日 AFP】ロシアのウラジーミル・プーチン(Vladimir Putin)大統領は21日、ウクライナ東部の親ロシア派武装勢力による独立宣言を承認するかどうかを同日中に決めると表明した。

 ウクライナでは2014年、親欧州連合(EU)派の蜂起により親ロシア政権が崩壊。ドネツク(Donetsk)、ルガンスク(Lugansk)の東部2州では、親ロ派勢力が「ドネツク人民共和国」と「ルガンスク人民共和国」の樹立を一方的に宣言した。

 両勢力の指導者は21日、ロシア政府による独立承認をプーチン氏に要請。ロシア議会も同様に、独立承認をプーチン氏に求めていた。

 臨時の国家安全保障会議を開いたプーチン氏は、欧米諸国がロシアとウクライナの確執に乗じて、ロシアの安全保障を脅かしていると警告。親ロ派の独立承認をめぐる決定を「きょう」下すと表明した。

 ロシアが親ロ派の独立を公に認めれば、ウクライナ東部ですでに揺らいでいた和平計画は事実上崩壊し、ロシアの全面的な侵攻の可能性が劇的に高まる。

 ロシアはこの日、侵攻に向けた土台作りとみられる発表も行った。領内に侵入したウクライナの工作員5人を殺害したと主張したほか、ウクライナが国境付近の施設を砲撃したと非難。ウクライナはロシア側の主張を否定している。(c)AFP