【10月26日 AFP】チリで25日、アウグスト・ピノチェト(Augusto Pinochet)元大統領の独裁体制(1973〜90)下で制定された現行憲法に代わる新憲法制定の是非を問う国民投票が行われ、賛成票が過半数ラインを大幅に上回ることが確実となった。現行憲法は長年、著しい経済的・社会的不平等を助長している元凶とみなされていた。

 投票結果は、開票率19%を超えた段階で賛成77.5%、反対22.5%の圧倒的賛成多数となり、首都サンティアゴをはじめ各地で歓喜の渦が巻き起こった。

 サンティアゴでは、投票が締め切られた直後から「賛成」派の人々が街頭に繰り出し、勝利を祝うクラクションの音が鳴り響いた。

 セバスティアン・ピニェラ(Sebastian Pinera)大統領は、大統領府モネダ宮殿(Moneda Palace)から閣僚ら同席で演説を行い、国民投票の結果を受け入れると表明。「国民投票は終わりではない。われわれがチリ新憲法について合意できるまで皆で共に歩まなければならない道のりの始まりだ」と述べ、国民に新憲法制定への協力を呼び掛けた。

 映像は国民投票の結果を祝う人々、首都サンティアゴで25日撮影。(c)AFP/Denis BARNETT