【10月26日 AFP】20F1第12戦ポルトガルGP(Portuguese Grand Prix 2020)は25日、決勝が行われ、メルセデスAMG(Mercedes AMG)のルイス・ハミルトン(Lewis Hamilton)が優勝を果たし、F1史上最多となる92勝目を挙げた。

 7度の年間優勝を誇るミハエル・シューマッハ(Michael Schumacher)氏が記録した通算91勝を上回ったハミルトンは、チームメートで2位フィニッシュとなったバルテリ・ボッタス(Valtteri Bottas)との総合争いの差も77ポイントに広げた。

 新型コロナウイルスの影響を受けた今シーズンが残り5レースとなる中、ハミルトンはシューマッハ氏に並ぶ通算7度目の年間優勝と、自身の記録を伸ばす100度目となるポールポジション獲得にもあと一歩と迫っている。

 レース後、キャリアの初期にマネジャーを務めた父アンソニー(Anthony)さんと長く抱き合ったハミルトンは、「いま自分がいる場所に立つことだけをいつも考えてきた」とコメントした。

「ここ(メルセデス)に来ることを選んだとき、魔法の球なんてなかった。われわれがこれまでトライしてきたのは、毎日毎日精いっぱいにやっていくことだった。みんなが同じ方向を向いて進んでいる」

「父のほか、継母のリンダ(Linda)や(愛犬の)ロスコー(Roscoe)も来てくれているからうれしいし、とても特別な日だ。実感が湧くのに時間はかかるはずだが、ラインを越えてもまだプッシュしていた」

「精神状態がまだレースモードだから、今の自分の感情を表現するのにふさわしい言葉が見つからない。後になれば見つかるかもしれない」

 ハミルトンはチーム無線で「みんなと仕事できとても誇らしい」と感情的に話しかけ、レースエンジニアのピーター・ボニントン(Peter Bonnington)氏は「それはこちらも同じ。心から名誉に思う」と答えた。

 ハミルトンはレース後、「常に革新し、毎年ハードルをこれまでよりも高く押し上げ続けられているのは、本当に仲間のチームワークのおかげ」と続けた。

「彼らと仕事ができてとても光栄だ。本当に信じられない」「プッシュし続けてくれて感謝しているし、誰ものんびりせず、みんなが全力で取り組んでいる。そうした人に囲まれているのが一番信じられないことだし、それが本当にインスピレーションを与えている。その共同作業に勝るものはない」

 3位にはレッドブル(Red Bull)のマックス・フェルスタッペン(Max Verstappen)、4位にはフェラーリ(Ferrari)のシャルル・ルクレール(Charles Leclerc)、5位には素晴らしいドライビングで浮上したアルファタウリ(AlphaTauri)のピエール・ガスリー(Pierre Gasly)が入った。

 6位にはマクラーレン(McLaren)のカルロス・サインツ・ジュニア(Carlos Sainz Jr.)、7位には1周目でフェルスタッペンとクラッシュしたものの立ち直ったレーシングポイント(Racing Point)のセルヒオ・ペレス(Sergio Perez)が入り、ルノー(Renault)勢のエステバン・オコン(Esteban Ocon)とダニエル・リカルド(Daniel Ricciardo)が8位と9位に、今季がフェラーリでの最終年となるセバスチャン・ベッテル(Sebastian Vettel)が10位に続いた。(c)AFP