【10月24日 AFP】米プロバスケットボール協会(NBA)は、2020-21シーズンを12月に開幕してレギュラーシーズン72試合をこなし、来年の東京五輪に間に合うように閉幕する日程を視野に入れていると、23日に複数の地元メディアが報じた。

 米国スポーツ専門チャンネルESPNとウェブサイトのジ・アスレチック(The Athletic)は匿名の情報筋の話として、この日リーグ側が各チームのオーナーとの電話会議で来季の計画を明らかにしたと伝えた。計画を実現するには、10月末までに選手協会(NBPA)側の承認が必要になるという。

 今季のNBAは新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の影響で3月に中断された後、7月に再開されて今月11日にプレーオフが終了。ジ・アスレチックによれば、計画では来季の開幕は12月22日となっており、休養期間が72日しかないことに加え、大いに消費が高まる例年のクリスマスゲームまで3日間というスケジュールになる。

 一方、この案であれば1月の開幕と比較して収入の大幅増加が見込める上に、より多くの試合を消化することが可能となる。さらには、NBAファイナルで王者が決定した上で、米代表チームが4大会連続の金メダルを目指している東京五輪でリーグの有力選手たちがプレーできる機会もつくり出せる。USAバスケットボール(USA Basketball)は、来年7月23日に開幕する東京五輪に向けて選手の選抜や準備に間に合うように、出場に関して選手たちに聞き取りを開始している。

 新型コロナウイルスのパンデミック(世界的な大流行)の中で考案された各カンファレンスにおけるプレーオフ最後の一枠を決めるプレー・イン・トーナメントは、引き続き行われる見通し。また、試合は隔離環境下ではなく各チームのホームアリーナで行われることが望ましいとしており、一つのチームと複数回対戦して遠征回数を削減するようにしていくとされている。

 NBAは2011-12シーズンに労働争議でシーズンが短縮され、12月25日に開幕してレギュラーシーズン66試合をこなした後、6月21日に閉幕した経験がある。これと同様のスケジュールであれば、リーグの選手が米代表チームに加わって東京五輪でプレーした後、2021-22シーズンを10月に開幕する例年通りの日程に戻す準備も整えられる。

 NBAのアダム・シルバー(Adam Silver)コミッショナーは、選手会との合意と来季の開幕までには少なくとも8週間が必要であると話しており、ESPNは10月30日を選手会との話し合いの期限に設定すれば、クリスマスまで8週間の期間が設けられると伝えた。(c)AFP