【10月16日 AFP】世界ロードレース選手権(WGP)のMotoGPクラスで通算7度の総合優勝を誇るモンスターエナジー・ヤマハ(Monster Energy Yamaha)のバレンティーノ・ロッシ(Valentino Rossi、イタリア)は15日、新型コロナウイルスの検査で陽性反応を示したとして、スペインのモーターランド・アラゴン(MotorLand Aragon)で開催される今週末のアラゴンGPを欠場することを明らかにした。また、同じサーキットで行われる次週のテルエルGPについても、出走できない見通しであるという。

「ザ・ドクター(The Doctor)」の愛称を持つ41歳のロッシは、「残念ながら、けさ起きたら気分が良くなかった。体の節々が痛くて微熱があったので、すぐに医師に連絡して2度検査した」「13日に受けたときと同様に、即時のPCR検査は陰性だった」「しかし、きょうの午後4時に送られてきた2回目の検査結果は、残念ながら陽性だった。アラゴンのレースを欠場しなければならなくなり、とてもがっかりしている」と説明した。

 ヤマハのファクトリーチームで最後のシーズンを送っている中、3戦連続でクラッシュに遭遇して現在総合13位に沈んでいるロッシは、「楽観的な見方と自信を持ちたいところだが、アラゴンの2戦目も『欠場』することになりそうで、とても残念だし腹立たしい。なぜなら自分は感染防止対策を最大限に尊重し、13日の検査では陰性だったけれど仏ルマン(Le Mans)から到着して以降は自主隔離に入っていたからだ」と補足した。

「いずれにせよ、これは仕方がないことだ。状況を変えることは何もできない。今は医師の指示に従いながら、すぐに体調が良くなることを願うだけだ」

 ヤマハのファクトリーチームは、前週のフランスGPでも技術スタッフ6人が無症状ながら新型コロナウイルスの陽性が判明してレースに参加できず、今回のロッシの欠場はまたしてもチームにとって打撃となっている。

 ヤマハのマネジング・ディレクターを務めるリン・ジャービス(Lin Jarvis)氏は、「現在欧州で感染者数が増加しているように、われわれは今回の2度の出来事によって、どれほど気をつけていても常にリスクは存在するということを思い知らされた」とコメントした。(c)AFP