【9月11日 AFP】全米オープンテニス(US Open Tennis Championships 2020)は10日、女子シングルス準決勝が行われ、大会第4シードの大坂なおみ(Naomi Osaka)は第28シードのジェニファー・ブレイディ(Jennifer Brady、米国)を7-6(7-1)、3-6、6-3のフルセットで下し、ここ3年で2度目の決勝進出を決めた。

 1セットも落とさずに自身初の四大大会(グランドスラム)準決勝に勝ち上がってきたブレイディとの高いクオリティーの一戦を制した大坂は、12日の決勝でセレーナ・ウィリアムス(Serena Williams、米国)とビクトリア・アザレンカ(Victoria Azarenka、ベラルーシ)の勝者と対戦する。

 2018年に続く大会制覇を目指す大坂は、この日の試合について「最後まで我慢できたと思う。サーブの打ち合いだった」「第3セットでは彼女のサーブに少し合わせることにして、それがうまくいったのかもしれない」と振り返った。

「ニューヨークは第二の故郷だと思っている。雰囲気が本当に大好き」「この場に誰もいないのは残念だけど、ここのコートは自分によく合っていると思う」

 これで出場した試合では10連勝とした大坂は、「前向きに隔離生活を抜けたいと思っていたし、勝ち負けはあまり気にしていなかった」と付け加え、ロックダウン(都市封鎖)後の気楽な姿勢が好調につながっているとの考えを示した。

 日本とハイチにルーツを持つ大坂は、人種差別や警察の暴力の犠牲になった人に敬意を表すため、今大会では毎回異なるマスクを着用しており、この日の試合ではフィランド・キャスティル(Philando Castile)さんの名前が入ったマスクをつけてコートに上がった。

 黒人男性のキャスティルさんは米ミネソタ州で2016年、車を運転中に警官に止められ、銃で撃たれ亡くなった。(c)AFP