【8月5日 AFP】テニス、マドリード・オープン(Mutua Madrid Open 2020)の主催者は4日、同都市で新型コロナウイルスが再流行していることを受け、今年の大会を中止すると発表した。この決定により、今後予定されている四大大会(グランドスラム)の全米オープン(US Open Tennis Championships 2020)や全仏オープン(French Open 2020)の開催が疑問視されている。

 当初5月に予定されていたマドリード・オープンは延期され、9月12日から20日にラ・カハ・マヒカ(La Caja Magica)のクレーコートで行われるはずだった。

 今年のマドリード・オープンは、男子世界ランキング2位で5度の大会優勝を誇るラファエル・ナダル(Rafael Nadal、スペイン)らトップ選手が出場し、全仏オープンが開幕する2週間前の重要な前哨戦になるはずだった。

 全仏オープン開幕の前週に予定されているイタリア国際(Internazionali BNL d'Italia 2020)はローマで開催の予定となっているが、他の大会がどう反応するかは不明のままだ。

 それまでに予定されているハードコートでの大会は、米ケンタッキー州レキシントン(Lexington)で今月行われる女子の新設大会トップシード・オープン(The Top Seed Open 2020)と、31日に開幕する全米オープンの前哨戦であるウェスタン&サザンオープン(Western & Southern Open 2020)となっている。

 スペインで感染者数が増加していることを受け、マドリードの地元州政府は1日に今大会の中止を勧告していた。

 6月と7月におけるスペインでの1日の感染者数は総じて激減していたが、マドリードでの再流行は選手やスタッフ、ファンの安全維持の点で懸念を生じさせた。

 この1週間、1日に1500人以上の陽性反応者が出ているスペインでは、政府の発表によればこれまでに2万8000人以上が亡くなっている。(c)AFP