【8月1日 AFP】米プロバスケットボール(NBA)、オーランド・マジック(Orlando Magic)のジョナサン・アイザック(Jonathan Isaac)は31日、試合前に行われた国歌演奏で起立したまま、チームメートやコーチと一緒に膝をつくことはしなかった。

 前日に米フロリダ州オーランド(Orlando)でシーズンが再開された際には、選手やコーチの多くが「Black Lives Matter(黒人の命は大切)」のTシャツを身につけ、米国歌「星条旗(The Star-Spangled Banner)」の演奏時には静かに片膝をついていた。

 この日行われたブルックリン・ネッツ(Brooklyn Nets)対マジック戦の国歌演奏時にも、選手たちは同様のジェスチャーをしていたが、アイザックはそれに加わらなかった。「Black Lives Matter」Tシャツも身につけていなかった同選手は、代わりにユニホーム姿で一人だけ起立していた。

 マジックが128-118で勝利した試合後、聖職者でもあるアイザックは、「Black Lives Matter」運動については「絶対的」に支持しているとして、「『Black Lives Matter』については信じている。いろいろと考えて決めたことだ。ただ、膝をつくことや、Black Lives MatterのTシャツを着ることが、この運動への支援につながるわけじゃないと感じた」と語った。

「われわれは誰もが神のイメージでつくられ、神の栄光には及ばない。人はそれぞれがやってはならないことを行い、言うべきでないことを口にし、憎んだり嫌ったりするべきでない人たちに反感を抱いている」

「周囲を見渡すと、われわれの社会や国、そして世界にはびこっているのは人種差別だけではない。だから人種差別だけでなく、社会で問題になっている全ての物事に関して、団結したメッセージを示すなら、その答えは福音書だ」 (c)AFP