【7月31日 AFP】東アフリカ・ウガンダの裁判所は30日、国立公園の人気ものだった雄のマウンテンゴリラを殺した罪などで、近隣に住む男に禁錮11年の有罪判決を言い渡した。

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 スワヒリ語で「友達」を意味する「ラフィキ(Rafiki)」と名付けられ愛されていたゴリラは、背中の毛が白い「シルバーバック」の個体で推定25歳。ブウィンディ原生国立公園(Bwindi Impenetrable Forest National Park)で17頭の群れを率いていたが、先月、やりで刺されて死んでいるのが見つかった。

 ウガンダ野生生物保護庁(Uganda Wildlife Authority)によると、この事件で近隣在住のフェリックス・ビャムカマ(Felix Byamukama)被告が逮捕され、ゴリラを殺したことを認めた。正当防衛だと主張していたという。

 ビャムカマ被告はこの他、保護区への不法侵入や、ウシ科のほ乳類ダイカーとアカカワイノシシを殺した罪でも有罪を認めた。

 ラフィキはブウィンディ原生国立公園で初めて人間に慣れたゴリラで、観光客が森を歩きながら群れの姿を観察することができた。

 マウンテンゴリラの生息地は、ウガンダ、ルワンダ、コンゴ民主共和国(旧ザイール)にまたがる2つの保護区、広さ約800平方キロの範囲に限られている。保護活動により、2008年にはわずか680頭だった生息数は1000頭を超え、国際自然保護連合(IUCN)の「レッドリスト(Red List of Threatened Species)」では2018年に「近絶滅種」から「絶滅危惧種」に変更された。(c)AFP