【7月31日 AFP】欧州連合(EU)は30日、域内の機関や企業にサイバー攻撃を行ったとして、ロシアや中国の個人や団体に対して制裁を科すと発表した。EUによるサイバー攻撃への制裁は初めて。

 制裁の対象となるのはロシア軍の情報機関である参謀本部情報総局GRUの特殊部隊の隊員ら6個人と、中国や北朝鮮の企業など3団体。制裁対象者・団体はEUへの渡航が禁止されるほか、EU域内に保有する資産が凍結の対象となる。

 EUによると、個人として制裁対象に名前が挙げられたロシア人4人はGRUに所属しているとみられ、2018年4月にオランダ・ハーグ(The Hague)の化学兵器禁止機関(OPCW)のネットワークに不正侵入を試みたという。

 また、中国企業やランサムウエア(身代金要求型ウイルス)「ワナクライ(WannaCry)」によるサイバー攻撃に関与したとみられる北朝鮮の輸出企業も制裁対象に指定された。(c)AFP/Dave CLARK