【7月29日 AFP】米ナショナル・フットボール・リーグ(NFL)のニューイングランド・ペイトリオッツ(New England Patriots)は28日、計6人の所属選手が新型コロナウイルスの懸念を理由に新シーズンを欠場することを選び、チームのプレシーズンの準備が混乱状態に陥っている。

 シーズンをオプトアウトした選手には、数年間ペイトリオッツの守備の要として活躍し、3度のスーパーボウル(Super Bowl)制覇を経験しているLBドンタ・ハイタワー(Dont'a Hightower)とSパトリック・チャン(Patrick Chung)の2人が含まれている。

 他にはRBブランドン・ボルデン(Brandon Bolden)やOTマーカス・キャノン(Marcus Cannon)、FBダニー・ヴァイタル(Danny Vitale)、控えOLのナジー・トラン(Najee Toran)もオプトアウトした。

 30歳のハイタワーはNFL専門チャンネルのNFLネットワーク(NFL Network)に対し、16日に第1子が誕生したことが今回の決断に影響したと明かした。またハイタワーの母は、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)にかかった際のリスクが高くなる2型糖尿病を患っているという。

 一方、ペイトリオッツの一員として2014年、2016年、2018年のスーパーボウル制覇に貢献した32歳のチャンも、妻が妊娠している。

 NFLと選手協会(NFLPA)の間でまとめられた合意の下では、新型ウイルスのリスクが高いとみなされた選手は新シーズンの不参加を選ぶことができ、契約を繰り延べにして35万ドル(約3600万円)が支払われる。危険度が高いとみなされなかった選手もオプトアウトは可能だが、受け取る額は15万ドル(約1600万円)となる。

 新型ウイルスがNFLに与え得る影響への懸念は、9月10日の開幕へ向けたプレシーズンの話題を独占している。選手たちはシーズン用の安全プロトコルに関して繰り返し懸念を示しており、8月から予定されていたプレシーズンマッチは中止になった。(c)AFP