【7月28日 AFP】米大リーグ(MLB)は27日、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の感染拡大を受けて、4か月遅れでシーズンが開幕して1週間も経過しないうちに一部試合の延期を余儀なくされた。

 発表によると、米フロリダ州で予定されていたマイアミ・マーリンズ(Miami Marlins)対ボルティモア・オリオールズ(Baltimore Orioles)戦と、ペンシルベニア州で行われるはずだったフィラデルフィア・フィリーズ(Philadelphia Phillies)対ニューヨーク・ヤンキース(New York Yankees)戦の2試合が見送られた。

 今回の発表前には、マーリンズは26日のフィリーズ戦後に受けた検査で選手8人とコーチ2人の計10人が新たに陽性反応を示したと報じられていた。チームはこれまでに、ホセ・ウレーニャ(Jose Urena)投手、ギャレット・クーパー(Garrett Cooper)一塁手、ハロルド・ラミレス(Harold Ramirez)外野手、そしてホルヘ・アルファーロ(Jorge Alfaro)捕手がウイルス陽性者となっていた。

 ヤンキースは、フィリーズの本拠地シチズンズバンク・パーク(Citizens Bank Park)で、この週末にかけてマーリンズが使用していたロッカールームを使うことになっていた。

 MLBは追加の検査を実施するために試合を延期したと説明すると、「マーリンズの遠征チームは検査結果を待つ間、自主隔離に入っている」と明らかにした。

 また、同日に発表されたロブ・マンフレッド(Rob Manfred)コミッショナーのコメント文では、28日のマーリンズ対オリオールズ戦が取りやめになったことも公表された。その一方で、検査の結果次第では、マーリンズが29日にも試合に復帰できる可能性があることも示された。

 コミッショナーは専門チャンネルMLBネットワーク(MLB Network)に対し、「選手とその家族の健康、そしてリーグ関係者へのウイルス感染拡大を最小限に食い止めることが、われわれの最優先事項である」「マイアミ・マーリンズは今夜とあすはプレーしない。これから追加の検査を実施する。検査の結果が受け入れられるものであれば、マーリンズは29日のオリオールズ戦からプレーを再開する」と述べた。

 マーリンズの最高経営責任者(CEO)を務めるデレク・ジーター(Derek Jeter)氏は、27日の試合を見送ったのは「正しい判断」だったとの見解を示した。(c)AFP/Rob Woollard