【7月27日 AFP】朝鮮戦争(Korean War)の休戦協定が結ばれてから67年を迎えた27日、北朝鮮と韓国でそれぞれ記念式典が行われた。北朝鮮では、金正恩(キム・ジョンウン、Kim Jong-un)朝鮮労働党委員長の周囲に拳銃を持った将校らが整列し、韓国ではマスクを着用した退役軍人らがソーシャル・ディスタンシング(対人距離の確保)を守りながら式典に出席した。

 朝鮮戦争の停戦後、朝鮮半島(Korean Peninsula)は非武装地帯(DMZ)を境に南北に分断され、数百万の家族が生き別れとなった。

 北朝鮮の国営メディアの報道によると、首都平壌では同日、最高指導者の金委員長が将校や上級士官計数十人に記念の拳銃を手渡し、将校らは金氏への忠誠を誓ったという。

 新型コロナウイルスが世界中で大流行する中、これまで感染者は一人もいないと主張してきた北朝鮮は、先週末初めて感染疑い例を報告。だが今回公開された写真には、至近距離に並んで記念撮影を行う将校らが写っているものの、誰もマスクを着用していなかった。

 一方韓国では、退役軍人らの貢献をたたえる「栄光の日々」と銘打った記念式典が開かれた。多数の退役軍人らがマスクを着用して出席し、社会的距離を空けて設けられた座席に着席した。

 会場のスクリーンでは、ドラマチックに再現された戦時中の様子が映し出され、途中には外国の退役軍人らのインタビューが盛り込まれていた。また当時韓国に軍隊を派遣していた国々の現首脳らのメッセージもあり、ドナルド・トランプ(Donald Trump)米大統領やエマニュエル・マクロン(Emmanuel Macron)仏大統領からの言葉もあった。

 朝鮮戦争は1953年7月27日、休戦協定の調印で停戦を迎えたが、平和条約の締結には至っていない。(c)AFP