【7月8日 AFP】インドにある韓国LG化学(LG Chem)系列の工場で有毒ガスが漏れ、15人が死亡した事件で、捜査当局は8日、この工場の韓国人トップが故殺罪で訴追されたことを明らかにした。

 ガス漏れは5月7日未明、インド東岸の港湾都市ビシャカパトナム(Visakhapatnam)にある韓国LG化学の子会社「LGポリマーズ・インディア(LG Polymers India)」が所有する化学工場で発生。数百人が病院に搬送され、大勢が現場周辺から逃げようとする途中、意識不明に陥った。

 捜査の結果、ガス漏れの責任はLGポリマーズ・インディアにあったとして、韓国人幹部2人と現地従業員10人の計12人が7日夜に逮捕された。

 捜査関係者はAFPに対し、「この事件の捜査は継続されており、(12人)全員が7件の罪状で訴追された」と語った。

 有罪となった場合、最大で禁錮10年もしくは罰金が科される。

 当初ガス漏れは化学反応によって起きたと報告されており、LGポリマーズ・インディアは新型コロナウイルス対策による工場閉鎖期間も従業員がメンテナンス作業を行っていたとしていた。

 ガス漏れでは1000人近くがガスにさらされ、500人以上が重度の呼吸困難、および皮膚や目の異常を訴えて病院に搬送された。

 またガスにさらされた住民らが路上に倒れ込んでいるのが目撃され、工場周辺では大規模な避難の実施を余儀なくされた。(c)AFP