「家族のもとへ」
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インドではロックダウンの実施後、多くの人たちが荷物を抱えながら、故郷へと向かった。出稼ぎ労働者たちは都市で稼いだ金を家族のもとへ送っていたが、ロックダウンが実施され職を失った彼らは、何百キロの道を歩いて帰るしかないのだ。故郷途中に貨物列車にひかれて死亡した人々もいる。帰っても仕事があるわけではない。おなかをすかせた子どもたちの姿に、より苦しむかもしれない。希望が見えないまま、彼らは無言でひたすら歩く。
彼らが苦しむのは、コロナウイルスにかかってしまう恐怖ではなく、明日1日を生き延びることができるかという恐怖だ。コロナウイルスは、以前からあった貧富の格差を明らかにしただけであり、政府がするべき援助は彼らに対する根本的な自立支援である。(ペンネーム:ぺこぱ)
[明治大学]