【6月16日 AFP】米ナショナル・フットボール・リーグ(NFL)のロジャー・グッデル(Roger Goodell)コミッショナーは15日、浪人生活を送っているQBコリン・キャパニック(Colin Kaepernick)について、選手としての役割も含めあらゆる立場でリーグに復帰することを歓迎すると語った。

 グッデル氏は米スポーツ専門チャンネルESPNとのインタビューで、元サンフランシスコ・フォーティナイナーズ(San Francisco 49ers)の選手で32歳のキャパニックと契約することや、リーグが出資する人種および社会プログラムに同選手の意見を取り入れるように、各球団に促していると語った。

「彼がNFLでのキャリア再開を望むなら、それはチームが決めることであるのは間違いない」「しかし、私はそれを歓迎するし、決断する上でチームをサポートする。そして、彼らにはそうするように促している」

「彼がフィールドで活動するのではなく、こういう分野で仕事を続けていくなら、そのためのテーブルに招き、彼がわれわれを助け、導き、コミュニティーにおいてやるべき物事に関してより良い決断を手助けしてくれることを歓迎する」

「われわれは以前にも彼を招いた。そしてはっきりさせておきたいのは、そのテーブルにつき、長い間ずっと存在してきた非常に複雑で難しい問題に関して、われわれの取り組みを助けてくれるのを誰であっても歓迎するということだ」

「しかし、これからずっと先も持続可能な変革に向けて、今は誰もが全力を尽くしている段階にきていることを願っている」

 グッデル氏は先日、一部の選手から人種差別に対する率直な非難の声が上がったことを受け、選手の抗議行動に関して沈黙してきたのは間違いだったと認めた。そして、これからはリーグとして選手の平和的な抗議を支持すると、ソーシャルメディア上に投稿した動画で明らかにした。

 キャパニックは2016年シーズンにフォーティナイナーズで12試合に出場し、パス成功率59.2パーセントを記録したほか、16本のタッチダウンパスに成功し、許したインターセプトも4本にとどまったが、それから4年間プレーしていない。

 米国における黒人の扱いに膝をついて抗議した後、各チームのオーナーが共謀して自分をリーグから排除したとして、キャパニックは2017年にNFLを相手取り訴訟を起こしていたが、2019年2月に金銭取引(金額未公表)で和解していた。(c)AFP