【6月5日 AFP】米共和党のリサ・マカウスキ(Lisa Murkowski)上院議員(アラスカ州選出)は4日、離党を表明し、11月の大統領選でドナルド・トランプ(Donald Trump)氏を支持するかどうか悩んでいると述べた。また、先日ジェームズ・マティス(James Mattis)前国防長官がトランプ氏を強く非難したことについて「当然のことで、時宜を得たもの」だったとの考えを示した。

 マカウスキ氏の離党表明は、トランプ大統領との大きな決別を意味するものだ。米国で拡大する黒人男性の死亡事件を受けた抗議デモをめぐり、トランプ氏は鎮圧に軍の投入を示唆しているが、今回の危機や弾劾裁判の時でも共和党はおおむね結束を保ち続けてきた。

 マカウスキ氏が言及したマティス氏の3日の声明は、トランプ氏が米国を「分断」しようとしており、国が抗議デモで揺れるなか「成熟したリーダーシップ」を発揮できていないと批判する極めて異例のもの。

 マカウスキ氏は連邦議会議事堂で記者会見し、「マティス氏の言葉は真実で、正直で、当然のことで、そして時宜を得たものだと思った」「みんなが内心抱えている不安にもっと正直になり、自分の信念をはっきり言う勇気を持てるという段階に近づいていると感じた」と述べた。

 また、記者から大統領選でトランプ氏を支持するかと問われた際には「悩んでいる。長い間ずっと悩んでいる」と語った。

 これにトランプ氏は素早く反応し、マカウスキ氏が再選を目指すのであればアラスカ州に赴いて自ら選挙活動をするとツイッター(Twitter)に投稿。また「どんな候補でも擁立しろ、いいか悪いかは気にしない。私が味方する!」と書き込んだ。(c)AFP