【5月30日 AFP】独ルフトハンザ航空(Lufthansa)機が30日、主にドイツ企業の駐在員約200人を乗せて中国に到着した。新型コロナウイルスの流行以来、外国人の入国制限をしていた中国にとって、欧州から帰還する初の航空便となった。

 中国は3月下旬に国際線を大幅に削減し、居留を許可するビザ(査証)が既に発給された人々も含め、大半の外国人の入国を禁止した。そのため、新型肺炎の感染拡大のピーク時に出国した多くの外国人は、中国に戻れなくなっていた。

 ルフトハンザによると、独フランクフルト発の航空便は、現地時間の30日正午直前に北京の南東に位置する天津(Tianjin)の空港に着陸した。

 乗客は主にドイツ企業の従業員とその家族で、着陸後に新型ウイルスの検査を受け、2週間の隔離生活を送らなくてはならない。

 経済・商業・科学技術に関する目的や、緊急の人道的な理由で中国に滞在する必要がある人々のために用意された第2便は、6月3日にフランクフルトから上海へと飛び立つ予定。

 在中国のドイツ商工会議所によると、中国では5000を超えるドイツ企業が事業を展開している。

 国境閉鎖から2か月を経て、中国は外国人に対する入国禁止措置を解除し始めている。同国政府は29日、一部のシンガポール国民に対し、6月上旬から再入国を認めることを発表。当初は上海を含め、6か所の都市と省のみが対象となる。(c)AFP