【5月26日 AFP】オランダのマルク・ルッテ(Mark Rutte)首相は、老人ホーム訪問を禁止する新型コロナウイルス予防規則を順守したため、母の最期をみとることができなかった。首相府が25日、明らかにした。

 ルッテ首相は同日、母のミカ・ルッテディリング(Mieke Rutte-Dilling)さんが今月13日、ハーグ(Hague)の老人ホームで死去したと発表した。96歳。

 オランダ政府は3月20日から、全ての老人ホームへの訪問を禁止していた。ルッテ首相はこの規則を順守し、母の死に目に会えなかったのかと問われると、首相報道官は「ルッテ首相は全ての命令に従った」とAFPに述べた。

 オランダメディアによると、ミカさんの死因は新型コロナウイルスではないが、入居していた老人ホームでは過去に、新型ウイルスの流行が起きていたという。

 一方、英国ではボリス・ジョンソン(Boris Johnson)首相の側近が新型コロナウイルス感染症(COVID-19)流行下での外出規制に違反し、夫婦そろって車で長距離を移動し、両親の家に幼い息子を預けていたことが発覚し、物議を醸している。(c)AFP