【5月25日 CNS】中国で新型コロナウイルスが収束し、各地で日常が戻りつつある中、雲南省(Yunnan)河口ヤオ族自治県(Yao Autonomous County of Hekou)にある中国・東南アジア諸国連合(ASEAN)国境電子商取引物流産業パークでもにぎわいが復活している。オンライン販売と国境を超えた物流を結びつけた「インターネット+国境貿易」のモデルとなっている。

 ベトナムとの国境に位置する河口ヤオ族自治県は、中国6大陸路国境税関の一つ。かつてのように人が荷物を背負ったり自転車で運んだりして往来する光景は消え去り、国境貿易は新しい時代にアップグレードしている。

 物流産業パークの仕分けセンターでは、大量の荷物の積み下ろし、仕分け、積み込み作業がラインに沿って行われ、トラックの荷台に次々と積み込まれている。

 河口合方電子商務管理有限公司幹部の晏峰(Yan Feng)さんは「新型コロナウイルスの感染拡大期は外出もままならかった分、オンラインショッピングが大幅に増加した」と話す。中国から輸出する商品は、以前は衣服やおもちゃが中心だったが、現在は食品や生活用品などが急増。4月末の時点で物流産業パークに拠点を置く企業は121社に達し、オンライン販売は3億1900万元(約48億255万円)に上った。

 感染予防のため、ベトナムとの国境ではトラック運転手が国境の橋まで車を運転した後、別の運転手によって国境を越え、ベトナム側に商品を渡す。「逆に輸入品を載せた車両もベトナム人運転手が橋まで運転し、国境で運転手を交代する。これで両側の運転手同士の接触を避けている」と晏峰さんは説明している。(c)CNS/JCM/AFPBB News