【5月23日 AFP】フランス・リーグ1が先月に打ち切られたことをめぐり、トゥールーズ(Toulouse FC)、アミアン(Amiens SC)、オリンピック・リヨン(Olympique Lyon)が決定を不当として訴えていた問題で、同国の裁判所は22日、異議申し立てを退けた。

 新型コロナウイルスの影響でシーズンが打ち切られると、トゥールーズとアミアンは2部降格が決定し、リヨンは来季のヨーロッパリーグ(UEFA Europa League 2020-21)出場圏内に惜しくも届かなかった。

 リーグ1とリーグ2を統括する同国プロサッカーリーグ連盟(LFP)は先月末、政府が8月までにシーズンが再開される可能性を除外したことを受けて、全38節のうち10節を残しての早期終了を決断。この結果、パリ・サンジェルマン(Paris Saint-GermainPSG)が優勝扱いとなり、下位2チームのアミアンとトゥールーズの2部降格が確定していた。

 LFPの発表文によると、パリ行政裁判所はこの日、「4月30日にリーグの理事会が採択した決定については、国務院(最高行政裁判所)でのみ異議申し立てを可能とする」との判断を下した。

 リヨンは、「OL(リヨンの愛称)だけの利益」のためにシーズン再開を強く推していたわけではないと主張しており、同国サッカー界は短期間で9億ユーロ(約1040億円)の損失を被る可能性があると訴えていた。

 一方、残留圏と勝ち点4差につけていたアミアンは、シーズン打ち切りの決定は「不当」なものだったと主張。3月の中断時に同14差となっていたトゥールーズのオリビエ・サドラン(Olivier Sadran)会長は先日、「まだ勝ち点30以上獲得できる可能性も残されていた」と話していた。(c)AFP