【5月21日 AFP】サッカースペイン代表のルイス・エンリケ(Luis Enrique)監督は20日、新型コロナウイルスのパンデミック(世界的な大流行)により、サッカー界が当分の間はファンを入れずに試合を行う見通しになる中、無観客での開催は「自分の姉妹とダンスするよりも悲しい」と語った。

 2か月間中断されていたドイツ・ブンデスリーガ1部は前週末、欧州の主要リーグで初めて再開に踏み切り、全試合で厳格な衛生対策を取ることが義務づけられた。

 バスケットボール番組「コルガドス・デル・アロ(Colgados del Aro)」に出演したルイス・エンリケ監督は、「(ファンを入れずに試合を行うのは)自分の姉妹とダンスするよりも悲しいこと。魅力的ではない」とコメントした。

「ブンデスリーガを見たが、あれは寂しい光景だ。声が聞こえて、侮辱さえも耳に入ってくる。素晴らしい瞬間の親密さもなかった」

「だが、サッカーが大金を生み出すビジネスであることも理解しなければならない。観客がいるときの光景には程遠いが、それでもロックダウン(都市封鎖)に対処する際の力になり得る」

「サッカーや他のスポーツをまた見ることができるようになれば、ファンとしてはうれしい」

 健康面の懸念を理由に欧州選手権(UEFA Euro 2020)が1年延期になる中、この不確実な状況は関係者全員に影響を与えたと指揮官は認めた。

「われわれは1日ずつ前進し、サッカーが再開されるのを待っている。しばらく後になれば、何試合かの親善試合で再スタートを切るだろう」

「理屈では、代表チームは例年通り9月に親善試合を行うはず。だが、いまはより重要なことがあるから、忍耐強くある必要がある」 (c)AFP