【5月21日 AFP】仏南東部の森では、カシやマツの間に設置された黒板が子どもたちの到着を待つ──ドローム(Drome)県のある村では、学校が再開されないことに抗議するため、保護者らがこのほど、子どもたちを連れて森での授業を始めた。

 モンメラン(Montmeyran)村の保護者らは最初、森の中に教室を作るため、剪定(せんてい)業者を呼ばなければならなかった。机や椅子、勉強に必要な備品をそろえ、手指消毒剤を設置した。看板には「開校中」と書かれている。

 午前9時頃、4歳から7歳までの9人の子どもたちが席に着く。上着と帽子は着用したままで、肌寒い朝には火をつけて暖まる。授業開始前には、2人の子どもの父親であるダミアン・ボワイエ(Damien Boyer)さんが、健康面の注意事項を伝える。

 村の人口は約3000人。村長は「規定が非常に複雑」なため再開は「考えられない」としているものの、6月までに話し合う用意があると述べている。

 だが、子どもたちは待てない。「先生や友達にまた会いたいし、校庭で遊びたい」とボワイエさんの娘のレスリーちゃんは言う。

 映像は12日撮影。(c)AFP