【5月18日 AFP】イングランド・プレミアリーグ、ニューカッスル・ユナイテッド(Newcastle United)のスティーブ・ブルース(Steve Bruce)監督は、選手を新型コロナウイルスから保護するために厳しい措置が取られることを考えると、サッカー活動の再開よりもスーパーマーケットやガソリンスタンドに行くことの方が危険性が高いかもしれないと述べた。

【写真特集】再開したサッカー界、さまざまなコロナ対策や工夫

 英国政府は前週、同国のスポーツに関して6月1日から無観客での再開を許可。プレミアリーグが6月12日の再開を望んでいると報じられる中、ドイツ・ブンデスリーガ1部は16日、定期的な検査やボールの消毒、控え選手のマスク着用といった一連の措置を条件として、欧州5大リーグの中で最初にリスタートを切った。

 18日に行われる会議で安全面の手順が承認されれば、プレミアリーグでもソーシャル・ディスタンシング(対人距離の確保)の措置を取った上で19日から練習再開が可能となり、各クラブも期待している。

 そうした中でブルース監督は「きっと対策が講じられれば、スーパーマーケットに行ったり、車に給油したりする方がリスクが高いかもしれない」「われわれは幸運な立場にいる。3日に1度検査を受けられる」と語った。

 その一方で、再開前のコンディション調整に十分な時間が与えられなければ、チームはけがによって「トランプの山のように崩壊する」かもしれないと警告した。ニューカッスルは3月7日を最後に実戦から遠ざかっており、6月末までに選手のコンディションが戻ることはないだろうと指揮官は考えている。

 マンチェスター・シティ(Manchester City)のラヒーム・スターリング(Raheem Sterling)は、接触を伴う練習や試合の再開によって、選手が直面し得るリスクに懸念を示した有力選手の一人だ。

 イングランド代表FWのスターリングは、公式戦の再開を推し進める前に、必要な練習時間を選手に与えるべきだというブルース監督の主張に同調し、自身のユーチューブ(YouTube)チャンネルで「10日や2週間(の練習)で復帰はできない」と語った。

「文字通り勝利を義務付けられつつ競技に復帰する場合は、丸々4週間か5週間は必要だろう。絶対にそれだけの準備をする必要があるし、そのままシーズンに突入することなんてあり得ない」 (c)AFP