【4月30日 AFP】自転車ロードレース三大ツール(グランツール)の一つ、ブエルタ・ア・エスパーニャ(Vuelta a Espana 2020)の主催者は29日、今年の大会のスタート地点がオランダ・ユトレヒト(Utrecht)からスペイン・バスク(Basque)のイルン(Irun)に変更され、ステージ数も削減すると発表した。

 ブエルタは当初、8月14日にユトレヒトで開幕し、9月6日にスペイン・マドリードで閉幕する予定だった。しかし、新型コロナウイルスのパンデミック(世界的な大流行)を受けて大会は延期となり、代替の日程は決まっていない。

 今回の変更により、今年のブエルタはイルンで幕を明け、オランダでのレースがなくなったことで予定よりも3ステージ少ない計18ステージとなった。

 主催者の発表によれば、「オランダのユトレヒト州から北ブラバント(North Brabant)州を通過する開幕3ステージを置き換えることなく、イルンから(エイバル<Eibar>の)アルトデアラサテ(Alto de Arrasate)までのスペインでの最初のステージで大会を開幕する」決定が下されたという。

「ブエルタが20日間に短縮されたため、自転車規則を統括する国際自転車競技連合(UCI)がカレンダーを再編できるよう、今回の変更は同機関にも通達された」

 ブエルタが21ステージ未満で行われるのは、19ステージでの争いが最後となった1985年以来となる。

 大会ディレクターを務めるユニパブリック(Unipublic)のハビエル・ギーエン(Javier Guillen)氏は、「レースを設定する際、この規模の変更を余儀なくされることはもちろん望んでいない。だが、われわれは現在の状況に敏感になる必要があり、大会に関わるあらゆる計画や輸送面を考慮すると、これだけ迫った時期に当初のスタートを置き換えるのは非常に難しいということを受け入れなければならない」と述べた。

 ブエルタの主催者はこれに先駆け、オランダでのスタートを断念「せざるを得ない」と発表していた。

 2021年のブエルタはすでにスペイン北部のブルゴス(Burgos)がスタート地点に選ばれており、主催者は2022年大会にオランダでの開幕を望んでいるという。(c)AFP