【4月7日 AFP】米国務省は6日、ロシアの白人至上主義極右団体「ロシア帝国運動(Russian Imperial MovementRIM)」を国際テロ組織に指定した。通常、米当局が国際テロ組織に指定するのはイスラム過激派で、白人至上主義団体に適用するのは初めて。

 国務省は、RIMがロシアのサンクトペテルブルク(St. Petersburg)で2か所の民兵訓練キャンプを運営し、欧米各地からネオナチを引き込んでいると指摘。

 国務省対テロ部門のネイサン・セールス(Nathan Sales)調整官は「米国が白人至上主義団体をテロ組織に指定するのは初めてで、同団体の脅威がどれほど深刻かを示している」と述べた。

「特定国際テロリスト(Specially Designated Global Terrorist)」に今回指定されたのはRIMおよび同団体の幹部3人で、米国への入国が禁止されるほか、米国内に所有する資産もすべて凍結される。

 セールス氏によると、テキサス州エルパソ(El Paso)でのヒスパニック系住民に対する襲撃や、ニュージーランド・クライストチャーチ(Christchurch)でのイスラム教徒に対する襲撃などを受け、国務省は世界で台頭する白人至上主義団体による暴力に強く警戒しているという。

 ドナルド・トランプ(Donald Trump)米大統領はこれまで、白人至上主義者に無批判であったり、さらには非白人の移民を犯罪者扱いする物言いをしたりするなどし、多方面から批判を浴びている。(c)AFP