【3月31日 AFP】北朝鮮は30日、マイク・ポンペオ(Mike Pompeo)米国務長官が北朝鮮への制裁維持を各国に呼び掛けたことを「ばかげている」と非難した上で、「わが道を行く」と米国との非核化交渉を打ち切る可能性を示した。

 ポンペオ氏は北朝鮮に非核化交渉の再開を求める一方、先週行われた先進7か国(G7)外相会議では参加国に対し、北朝鮮の核・弾道ミサイル開発をめぐって「外交的かつ経済的な圧力をかけ続けること」を呼び掛けた。

 新型コロナウイルスのパンデミック(世界的な大流行)をめぐり米政府が北朝鮮に支援を申し出る一方、北朝鮮は非核化交渉の停滞が長期化するなかで兵器の発射実験を繰り返している。

 対米交渉を担当する北朝鮮高官は、朝鮮中央通信(KCNA)を通じて談話を発表し、「ポンペオ氏のばかげた発言を聞いて、われわれは対話への期待を完全に捨てた」と述べ、「われわれはわが道を行く」と表明した。

 同高官はさらに、ドナルド・トランプ(Donald Trump)大統領が金正恩(キム・ジョンウン、Kim Jong-un)朝鮮労働党委員長に書簡を送り、新型コロナウイルス対策で協力する意向を示したことに言及し、「大統領は北朝鮮と良好な関係を構築しようとしているが、(ポンペオ氏は)北朝鮮を侮辱している」と非難。「米国の本当の最高司令官が誰なのかわからない」と述べた。(c)AFP