【3月31日 AFP】米ワシントン州の警察当局は30日、高速カーチェイスの末に停止させた車を運転していたのが犬だったとして、飼い主を逮捕した。

【特集】「人間の最良の友」ワンちゃん大集合

 取り締まりに当たった州警察官によると、シアトル(Seattle)南部で29日午後、車両2台に衝突し走り去った車があるとの通報が入った。さらに救急当局へも、時速160キロの高速で蛇行運転をしている車があるとの通報が複数入った。

 通報のあった1996年製ビュイック(Buick)を追跡し、接近した警官らがショックを受けたのは、運転席に犬が座り、助手席から飼い主がハンドルとペダルの操作を行っていたことだった。

 警察は「スパイクストリップ」と呼ばれるびょうのついた停止板を投入し、ようやく車を制止。薬物使用運転などの重罪の前科がある飼い主のアルベルト・ティト・アレハンドロ(Alberto Tito Alejandro)容疑者(51)を逮捕した。

 州警察官は「身柄拘束時、容疑者は犬に運転の仕方を教えようとしていたと述べた」「これまで10年近くにわたって警察官をやってきて、逮捕されたり車を制止されたりした人物のあらゆる言い訳を聞いてきたが、犬が運転しているというのは初めてだ」と笑った。

 運転席にいた雌のピット・ブルは、警官らに従順な態度で応じ、動物保護施設に送られたという。(c)AFP