【3月26日 AFP】テニス、ウィンブルドン選手権(The Championships Wimbledon)を主催するオールイングランド・ローンテニス・アンド・クローケー・クラブ(AELTC)は25日、新型コロナウイルスのパンデミック(世界的な大流行)を受け、今シーズンの大会の開催可否に関する「緊急会合」を来週に開くと明かした。延期や中止もあり得るという。

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 感染拡大の影響で競技日程に大混乱が生じている中、6月29日に開幕予定のウィンブルドンは、延期される新たな四大大会(グランドスラム)になる可能性がある。AELTCは「新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の大流行を受け、2020年ウィンブルドンのあらゆるシナリオについて、延期や中止を含めた詳細な評価を継続していることを認める」と発表した。

 5月24日から6月7日に行われるはずだった全仏オープン(French Open 2020)は、今シーズンの残るグランドスラム3大会の中で最初に延期を決めたが、9月20日に開幕日を移動するフランステニス連盟(FFT)の決定は一部の選手の反感を買った。

 今年の全仏オープンは、全米オープン(US Open Tennis Championships 2020)が終了する予定の1週間後から始まり、ロジャー・フェデラー(Roger Federer、スイス)らトッププレーヤーが出場する欧州チームとワールドチームの対抗戦、レーバー・カップ(Laver Cup 2020)とも日程が重複している。

 ウィンブルドンはグランドスラムの中でも最も名誉ある大会だが、全仏オープンの一方的な延期に非難の声が上がった後では、大会時期をシーズン後半にずらすのは難しいかもしれない。決断を下すことになるAELTCへのプレッシャーは増大しているが、主催者は無観客で行う可能性を排除している。

「ウィンブルドンへ向けた準備は4月末から始まる予定」「公衆衛生当局からの助言を踏まえ、サーフェスの性質上ウィンブルドンを開催できる時期は非常に限られていることから、延期には重大なリスクや困難が伴う。無観客での開催は正式に除外された」

 大会に向けた会場の準備に2か月かかることを考慮すると、迅速に決断されなければならず、AELTCのリチャード・ルイス(Richard Lewis)最高経営責任者(CEO)は、緊急会合で決定が下るとみている。(c)AFP