【3月22日 AFP】米プロバスケットボール協会(NBA)は4月1日に予定通り選手の給与を全額支払う予定ながら、中止となった試合分の費用を回収すべく、同15日からは給与削減を開始する可能性がでてきた。21日、米スポーツ専門チャンネルESPNが報じた。

【関連記事】NBA各チームで新型コロナ陽性者が続出、レイカーズから2選手

 同局は、20日にNBAの各チームで共有されたメモを引用し、リーグ側が選手会との団体協約の「不可抗力」の条項に基づいて、まもなく給与の回収に着手するかもしれないと伝えた。

 NBAは3月11日、ユタ・ジャズ(Utah Jazz)のルディ・ゴベール(Rudy Gobert)が新型コロナウイルスの陽性反応を示したことでシーズンを中断。パンデミック(世界的な大流行)により、米国内の各スポーツリーグは中断となっている。

 メモによると、リーグ側は中断前にレギュラーシーズン終了の日と設定されていた4月15日の支払日までに、各チームに対して計画を通知する予定だという。

 NBAと選手会の協定では、パンデミックを含む試合を中止せざるを得ない破局的な状況に陥った場合、リーグは選手の給与を一定の割合で差し止めることができる。

 残り約1か月となったシーズンを再開できるのか、それがいつになるのか、そしてプレーオフは実施できるのかは不透明となっている。リーグ側は短期的には災害条項に基づいて資金を蓄え、最終的に試合が行われた場合には選手に報酬を支払うことになる。

 試合が再開されず巨額の損失を被る覚悟をしている各チームのオーナー達は、今シーズンを何らかの形で終わらせることを願っており、8月の試合会場の日程を押さえようとしているという。(c)AFP