【3月22日 Xinhua News】中国の電子商取引(EC)大手アリババグループ(Alibaba Group)傘下の阿里雲(アリババクラウド)はこのほど、新型コロナウイルス感染症の流行期間中に、世界の医療機関に新型肺炎の人工知能(AI)診断技術を無償で開放することを明らかにした。感染が疑われる症例のCT画像解析を1回当たり20秒で行うことができ、感染が深刻化している国外地域で医療資源の大幅節減につながる。

 同技術はアリババ達摩院(DAMOアカデミー)が開発し、中国ではすでに160以上の医療機関に導入され、臨床診断病例は累計26万を超えている。医師によるCT画像解析をサポートし、20秒以内に病変と肺全体に対するその割合を判別計算するとともに重症度を数値化する。入院患者に対しては病巣の変化の追跡分析を数値化し、医師の速やかな治療方針の調整を支援する。

 アリババクラウドによると、すでに海外の多くの医療機関が、同技術の導入で地元の医師の負担軽減を希望して連絡してきているという。同社は世界21カ所に63のアベイラビリティーゾーンを設け、サービスは200以上の国と地域をカバーし、技術を速やかに送り出すため基盤を用意している。(c)Xinhua News/AFPBB News