【3月13日 AFP】フォーミュラワン(F1、F1世界選手権)のチェイス・キャリー(Chase Carey)最高経営責任者(CEO)は13日、新型コロナウイルスの感染拡大で今季のレースがさらに中止されるかどうかについて判断するのは、時期尚早であるとの認識を示した。F1に参戦するチームでは現在、マクラーレン(McLaren)の関係者15人が隔離状態に置かれている。

 今季の開幕戦オーストラリアGP(Australian Grand Prix 2020)は、マクラーレンのスタッフ1人に新型コロナウイルス陽性が確認されたことで懸念が増大し、開催直前に大会が中止となった。これに先立ち、レースの出走を辞退していたマクラーレンは、陽性となった人物と濃厚接触していた他の14人についても、地元保健当局の指示に従ってチームの宿泊ホテルで2週間の隔離状態となっている。

 多くのスタッフが活動できない状況になったことで、マクラーレンは今月下旬に無観客で開催される第2戦バーレーンGP(Bahrain Grand Prix 2020)についても、参戦が危ぶまれている。

 そうした中でキャリーCEOは、バーレーンGPと第3戦ベトナムGP(Vietnam Grand Prix 2020)が中止になるかどうかは、状況が流動的であることから判断は時期尚早であるとして明言を避けた。第4戦の中国GP(Chinese Grand Prix 2020)はすでに延期が決まっており、ベトナムGPの後はオランダGP(Dutch Grand Prix 2020)が控えている。

 キャリーCEOは現地メルボルンで、「現在、ここオーストラリアでこの問題について話しているところだ。この数日間は、目前に迫っているバーレーンGPとベトナムGPについて見極めていくことになる」と述べた。

 同CEOはまた、事態は「流動的」であるとして、「予想するのは非常に難しい状況」との認識を示し、「誰もが答えを求めており、われわれはぜひとも答えがほしい」としながらも、「今は答えがない物事に関して、答えを強いることはできないと思う」と付け加えた。(c)AFP